ネットで鍵を作成できるって、今まで知ってました?
インターネットの通信販売で合鍵を作って・・・っていうような事件がありましたね。そんな簡単に鍵を作れて、他人の家に侵入できるなんてって。便利なようで物騒な世の中ですね。
正確には、インターネット通信販売で他人の家の「合鍵」を作ったのではなく、他人の家の鍵番号からメーカーの「純正キー」をインターネット通信販売で注文して作ったことによって、起こった事件なんです。
「合鍵」っていうと、基になる鍵から複製された鍵のことで、メーカーではなくて、鍵屋さん等で作られる鍵のことをいいます。
持ち込まれた鍵が基になって、同じ型の素(「合鍵」ではブランクと呼びます。)を、同じように削る事で似せて作っていきます。
このブランクは、鍵のメーカーが出しているものではなく、なぞって削る「合鍵」は、深さが深くなったり浅くなったり、カットするポイントがずれてしまったりして、一般的には元になる鍵と少しはずれた鍵が出来てきます。その元になる鍵とのズレが、回りにくさや、回らないといった不具合に繋がっています。
一方の「純正キー」とは、鍵のメーカーで作られた鍵のことです。そのため、合鍵と違って、精度が正確な鍵ができます。
鍵のメーカーで作られますので、そのメーカーのロゴ等が刻印されることがほとんどですし、鍵番号も刻印されています。(鍵番号が刻印されない鍵もあります。)
普通、鍵のシリンダー(取り付ける部分の鍵)を購入すると、基本的には鍵が3本ついてきます。この「純正キー」もメーカーにより、付いてくる本数は変わります。
最初から鍵が5本付いてくるようなメーカーの鍵もあります。
今回の事件の鍵は、この「純正キー」を、他人の扉(ドア)の鍵から盗み見た「メーカー」と「鍵番号」で、ネット通信販売に注文して鍵を作ったことです。
そんな簡単に、鍵が、それも「合鍵」ではなく、「純正キー」が作れるなんて衝撃的でした。
鍵のメーカーや、鍵の取扱業者によると、「鍵番号」は、鍵穴の種類や刻みパターンを表す、鍵の「設計図」と紐付いているといいます。
メーカーの純正の鍵には普通、その本体に刻印されています。
ですから、鍵の「メーカー」名と、「鍵番号」がわかれば、ネットでも簡単に注文ができてしまうのです。
<「純正キー」をネットで注文する流れ>
○鍵のメーカー名:●●●
○鍵番号 :XXXXX
「鍵番号」と「鍵のメーカー名」がわかれば、送り先を入力して決済すれば、注文可能。
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lネット通信販売で注文
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「純正キー」が届く
なぜ、こんなことが可能なのか。
背景には、1980年代後半以降に、特殊工具で玄関ドアをあけるピッキングによる侵入被害が相次ぎました。
そのため同じ型で数億通りから数千万通りの違う鍵が作れる、精巧なディンプル型が普及しました。
店頭では複製できないケースが増えて、鍵番号をもとに(合い)鍵を作製をメーカーに取次ぐネットショップが登場することになりました。
勝手に(合い)鍵を作られないためには、何に注意すればいいのだろうか。
・鍵は、人に”見せない”、”貸さない”、”預けない”。
・鍵は、机の上などに放置しない。
・キーケースやカバー、シールで”鍵番号を隠す”。
これからは意識的に、鍵の管理に注意しましょう。
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